可塑剤について

可塑剤について

可塑剤とは、主に塩化ビニル樹脂(塩ビ)を中心としたプラスチックに柔軟性を与える添加剤のことです。
塩ビは現在、社会や暮らしの中で最も幅広い用途で使われているプラスチックで、世界中で利用されています。塩ビは、耐久性、衛生性、省資源性などが高く、環境負荷は少ないといった多くの特長を持ち、硬いものから軟らかいものまで自由に加工できる素材です。
塩ビは常温でとても硬い樹脂ですが、可塑剤を加えることでビニールホースや塩ビレザーのような軟らかい製品へと変身します。可塑剤は、そうした塩ビの特性を引き出す添加剤として、生活の様々な場面でその有用性を発揮していることから、現代社会の中でも重要な化学物質の一つといえます。
可塑剤は主に、酸とアルコールから合成されるエステル化合物です。酸・アルコールの特性を活かした組み合わせで、多くの種類の可塑剤が作り出され、使う種類を選ぶことで耐久性、耐熱・耐寒性、絶縁性など目的に合った塩ビ製品を作り出すことが可能です。

環境と安全性

化学物質の環境、安全性に対する人々の意識と関心は年々高まっており、幅広い用途を持つ可塑剤に対しても、様々な研究、検討が行われています。
人々の暮らしの安全性を守るために、可塑剤メーカーを会員に持つ可塑剤工業会では、欧米の可塑剤業界と連携しながら長年に渡って様々な調査・試験・研究を行い、安全性についての検討・解析を重ねてきました。
その結果は可塑剤工業会のホームページや出版物などで公開しております。
現在、汎用可塑剤として広く使われている「フタル酸エステル」に対しての安全性や環境影響の研究は特に膨大なデータの蓄積がなされ、その安全性が確認されています。詳しくは可塑剤工業会のホームページをご覧下さい。
安全性については、可塑剤工業会と共に、今後も継続的に調査・研究を推進し、科学的データを根拠とした安全性の立証に努めてまいります。